2010年12月24日金曜日

第41回釜ヶ崎越冬闘争


第41回釜ヶ崎越冬闘争

 一昨年秋のリーマンショック以来、世界金融恐慌の波に飲み込まれた日本経済界の主要企業は、バブル経済崩壊後の不況とは異なり、90年代に準備した「新たな景気の安全弁」=非正規雇用の派遣労働者の雇い止め、首きりという雇用調整で切り抜け、自分たちは利益を上げ、株主配当をし、内部留保をため込んでいます。

 こうした時代背景の中で、釜ヶ崎労働者をめぐる社会情勢は激変しました。

 90年代に「景気の安全弁」としての地位をすでに奪われた建設業界の仕事量は「公共事業の削減」の掛け声の下縮小する一方で、釜ヶ崎の55歳以上の労働者は、反失業闘争の中で闘いとった、「特別清掃事業」「シェルター」「炊き出し」の3点セットに頼らざるを得ず、40歳~55歳の労働者の就労率も低いまま10年ほどを経過してきました。

そこに追い討ちをかけるように世界金融恐慌が襲い、翌09年4月にはセンター現金求人が1000名を割り込み、55歳未満の労働者まで絶対的失業者となってしまったのです。

一昨年末、我々は大量の労働者が釜ヶ崎に流入してくるのではと懸念しました。

 しかし、我々の予想を裏切って、世界金融恐慌のあおりを受け、大手輸出産業から大量に解雇された派遣労働者が、直ちに釜ヶ崎に流れ込むことはありませんでした。彼らは、釜ヶ崎の日雇いと違い、家族関係、知人・友人関係が、まだ壊れていなかったからなのではと思います。

 そして何よりもこれまで、釜ヶ崎固有の問題とされがちだった失業・野宿の問題が、社会的に大きく広がり、政府が対策をとり始めたことが釜ヶ崎にも大きな影響を与えました。社会全体にかけられた失業対策(セーフティネット)が釜ヶ崎にも差別なく同様にかかったということです。

一つには、旧来の生活保護制度の恣意的運用、社会保障費削減を唯一の目的とする締め付け-水際作戦から、09年3月「厚労省通達」による国レベルの緩和。

二つ目には、国の緊急雇用対策などによるとくそうの月4回から月5~6回への増加。

このことにより、昨年多くの失業・野宿のなかまが生活保護を受け、畳の上へあがることができました。

結果、シェルター利用者・炊き出し利用者の減少となり、昨年の年末・年始の地区内野宿者の前年比30%減、南港臨時宿泊所の利用者数の半減となって表れています。こうした流れは今年も続いています。

 国が動いたことによって野宿問題が動いたということです。

 まさに、失業・野宿の問題は「国の施策として行わなければ解決の道はない」ということです。

私たちは今年も、様々な事情を抱えこの間の行政施策にのれずに野宿をせざるを得ない人たち、年末年始に増える新規流入者を支援するため、行政窓口休業中に越冬闘争をやります。



第41回釜ヶ崎越冬闘争スローガン

安心して働き・生活できる釜ヶ崎を創ろう‼


☆.越冬闘争を闘うぞ!仲間から餓死、凍死者を出さないぞ!

☆.仕事をよこせ! 野宿をさせるな!

☆.市・府は越年対策の抜本的見直しをしろ!

☆.緊急雇用対策の継続と特掃週3回を実現しろ!

☆.社会的、公的事業で年齢制限のない仕事をだせ!

☆.稼動年齢の生保受給者に仕事と職業訓練を充実させろ!

☆.高齢生保受給者への生きがい事業を創れ!

☆.国の責任で失業・野宿を解決しろ!

☆.排外主義の台頭を許すな、大阪府知事の朝鮮学校差別を許すな!

☆.派遣法改正を早急に実現せよ!

☆.1919億円の米軍「思いやり予算」より仕事をよこせ!

☆.菅政権は沖縄民衆の声を無視するな!

☆.沖縄普天間基地を撤去、辺野古新基地建設やめろ!

☆.安保条約を破棄しろ! 米軍はイラク、アフガンから出て行け!

☆.九条改憲策動を許さないぞ!


☆.正規-非正規を貫く労働者の団結を勝ち取るぞ!

☆.全世界の労働者・抑圧された民衆と連帯して闘うぞ!



第41回釜ヶ崎越冬闘争スケジュール











2010年8月13日金曜日

本日午後5時10分 三角公園にて

第39回釜ヶ崎夏祭り


釜ヶ崎日雇労働組合


なかまのみなさん!

連日の酷暑、雨が降れば大雨、という厳しい天候の中、現場仕事、アルミ缶、段ボール、仕事探しと、様々な仕事に励んでいることと思います。今年も早八ヶ月目を迎え、お盆になりました。

今日の午後からステージが始まり、五時からは前夜祭が始まります。

故郷に錦を飾ることもできなくなり、ここ釜ヶ崎を第二の故郷と決めた仲間たちで、今年も、自分たちの祭りを作り、現場で酷使される憂さ(うさ)、厳しい失業・野宿生活の憂さ、生活の中で生きがいを見いだせない憂さ、日頃の全ての憂さ晴らしをしましょう。

現金がなくても、無料企画が盛りだくさん。アルミ缶を集めてアルコールや食べ物にすることもできる。

相撲大会、綱引き、スイカ割り、ステージの演奏や、歌を楽しみ、自らステージに上がってのど自慢。毎日の締めは盆踊り。

今年も、釜ヶ崎労働者自身が創る、釜ヶ崎の祭りを、おおいに楽しみましょう。



労働者の団結を固めよう

元祖貧困ビジネスのヤカラ集団-釜合労は、特掃の賃金問題で、労基署にも相手にされなかったことに腹を立て、国家権力の一機関=裁判所に泣きついた。いつも裁判所に対し、不当判決だとか、不公正だとか言っていながら、国家権力-裁判所に判断をお願いするのは、七九年の全港湾に対する「百円強制カンパ訴訟」の時から一歩も進歩していない証しであり、パフォーマンスだけのエセ「反権力」の真の姿だ。

この裁判は、釜ヶ崎労働者が反失業闘争で勝ち取った、「保険料の労働者負担分を行政に肩代わりして払わせる」という成果を、「支払わないほうが得をするから、まじめに裁判で争いもしないだろう大阪市、大阪府を被告として訴える」という茶番劇の裁判だ。

特掃労働者のためでなく、ヤカラたちが勝つ(行政も喜ぶ)ことだけを目的にした裁判だ。



5700円から保険料が引かれる

この裁判でヤカラの言い分が通れば、輪番労働者は5700円から労働者負担分を引かれるようになってしまう危険な裁判だ。行政も喜ぶのだから充分にその可能性がある。ヤカラが当初宣伝した「賃上げ」とは違い、賃下げになるのは見え見えだ。



売名・茶番劇の裁判を許すな

第三の被告NPO釜ヶ崎は行政の下請けで、釜ヶ崎労働者の運動の声を背景にしてしか発言権がない。それを見越してヤカラたちは裁判を起こしたのだ。

釜ヶ崎労働者の利益などお構いなし!外向けに「裁判に勝った○○」と自分の名前を宣伝したいがためだけに、釜ヶ崎労働者を踏みにじる、元祖貧困ビジネスのヤカラ集団-釜合労の裁判を許すな。



自ら露呈させた元祖貧困ビジネスの正体!


 ヤカラ集団は、先月、大阪市への質問状で、特定の民間企業である不動産業者を「XX商事は貧困ビジネスではありません」と擁護していた。公的機関に対して、公式文書で、一民間企業を擁護する運動団体など前代未聞、聞いたことも、見たこともない。

 なかまたちが「紹介料をくれる」「生活用品を買ってくれる」と噂する業者をわざわざ行政に擁護・推薦し、その一軒だけを居宅申請者に紹介するのはなぜなのか…。

 当然、業者のこういう行為は営業上の利益を上げるためであり、不法行為ではない。しかし、税金を出す側の行政は、「そういう余裕があるなら敷金・礼金を値下げしろ」「とるな」というだろう。

 野宿者をネタに必要以上に稼ぐのを貧困ビジネスと呼ぶのではなかったのか。ヤカラたち!君たちが言い訳に配っている「まえしま新聞」にこそ、その実態が書かれているだろう。



「居宅保護をかちとる闘い」のまやかし

 また、ヤカラたちは、舞洲自立から若い人たちを引き抜いて居宅保護申請の「支援」をしているが、四角公園の炊き出しに並ぶ釜ヶ崎労働者に居宅保護の支援をしないのはなぜなのか。

支援金・支援物資集めを自己目的化したお粥の「炊き出し」に並ぶ人間が減るからなのか。

だから、昨年の秋までは生活保護の「不自由」ではなく、「野宿の自由」と声高に叫んでいたはずではないのか。「自立から50人」と外向けには「支援の実績」を強調してはいるが、今頃、居宅保護路線に変わったのは、「何か特別な事でもあるのか」と考えるのはゲスの勘ぐりなのか。



釜の労働者は真実を知っている

釜ヶ崎労働者が知っている。この地域の中で、居宅をとる支援をしてきたのは、医療連であり、NPO釜ヶ崎であり、夜間学校であった事を!

そして何より、ふるさとの家に至っては昨年五百人以上のなかまを畳の上にあげたのだ。

ヤカラたちの言う50人の実績とは、彼らがつるむXX商事で抱えきれるだけの人数ではないのか。



悪徳業者、エセ運動家に惑わされず、労働者の団結を固めよう!


なかまのみなさん!

 こうした、労働者の味方のフリをしながら、何十年にもわたって食い物にしてきたやつらを許してはなりません。

我々が「安心して働き、生活できる釜ヶ崎を」創るためには、真実を見極め、先輩たちや、我々自身が闘いとってきた権利をぶち壊そうとするヤカラたちと、断固とした闘いをしなくてはなりません。

日雇健保、国民皆保険制度を壊し、特掃の賃下げをしようとするヤカラと断固として闘いましょう。



夏祭りで団結を固め、特掃週三回、55歳以下の仕事をかちとろう!

39回目を迎える釜ヶ崎夏祭りで、ストレスを発散させ、ひとときの休息をとり、団結を固め、来年の緊急雇用対策打ち切りとの闘い、そしてなによりも、全国の非正規労働者との連帯・団結を通して、自民・公明党時代にぶち壊された世の中の仕組みに対し、安心して働き、生活できる新しい仕組みを創るための闘いに進んで行きましょう。

2010年8月6日金曜日

第39回釜ヶ崎夏祭り

第39回釜ヶ崎夏祭り





第39回釜ヶ崎夏祭りスケジュール

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2009年12月23日水曜日

釜ヶ崎地区 地図


越冬実行委員会連絡先

釜日労       06-6632-4273

ふるさとの家   06-6641-8273

三角公園  早朝~20:00pm

大阪社会医療センター前
19:30以降

交通

JR ,南海線   新今宮駅 下車

地下鉄

堺筋線,御堂筋線  動物園前 下車
四つ橋線        花園町駅 下車

越冬闘争へカンパを!

釜ヶ崎越冬闘争への緊急資金協力のおねがいです
2009年冬 第40回釜ヶ崎越冬闘争実行委員会

 一年は早いもので、今年も寒い季節がやってきました。野宿を強いられる多くの労働者にとっては地獄さながらの季節です。大阪市における年間の「路上死」者は毎年100人を越え、凍死、餓死など、その過酷さは冬に集中します。野宿を強いられる仲間にとっては、まさに命の危機に直面する季節といえると思います。
 釜ヶ崎越冬闘争は、今回で40回目を数えます。支援・市民が集まって「一人たりとも死者を出すな」を合い言葉に、毎年毎年、とぎらすことなく続けてきました。今年も、
12月28日~1月 8日までの12日間を、やりきろうと思っております。

釜ヶ崎越冬闘争とは

 釜ヶ崎越冬闘争は、第1回の1970年暮れ以来、ずっと続けられています。目的は、行政の窓口も閉ざされる年末年始をはさんでの厳しい寒さの時期、野宿を強いられる仲間に生きることが闘いであることを呼びかけながら、仲間を防衛するため、期間中、仲間と支援が一緒になって様々な活動を取りくむことです。具体的には、夜の地区内医療パトロール、毎日の炊き出し、布団毛布を用意しての寝場所作り、地区外で野宿する仲間に呼びかけ、また市民に釜ヶ崎の実情を知らせるための人民パトロール、そして、正月をはさんで行われる越冬まつりなどです。越冬まつりは、三角公園にたき火をたき、のど自慢、バンド・演歌歌手の演奏、モチつき大会、ソフトボール大会など、寒さを吹き飛ばしての楽しい行事です。仕事始めの1月4日には、労働者が大阪府・市に押しかけ、要求書をだして行政に就労対策などを強く迫ります。

 越冬闘争は、労働者を取り巻く格差・貧困の増大、そして、国・行政の「職・住対策」の不備ゆえに、まだまだ多くの労働者が野宿を強いられる状況が続く限り、ずっと取りくみ続けなければならない、現場での大事な闘いです。

資金協力のお願いです

越冬闘争を闘っていくにあたりお願いがあります。裏面に、前回39回越冬闘争の収支報告をのせてありますが、それをご覧になっていただくとわかりますように、一回の越冬闘争で、約70~80万円の資金が要ります。

これまで述べさせてもらった趣旨をよくご理解いただき、今回も、多くのみなさんの資金協力を、ここにお願いする次第です。よろしくお願いいたします。

 【振込先】
①みずほ銀行 難波支店 普通口座1387094 釜ヶ崎実行委員会 代表 山田 実

②ゆうちょ銀行 記号141 番号33722521     
【他金融機関から振り込みの場合】

③ゆうちょ銀行 店番418 普通預金3372252

④郵便振替口座 00960-4-108331

※②③④は、名義: 釜ヶ崎実行委員会

あわせて、釜ヶ崎越冬闘争への緊急物資協力もよろしくお願いいたします。
2009年冬 第40回釜ヶ崎越冬闘争実行委員会

越冬闘争を闘うには、次のような多くの物資が必要になります

 ★毎日の炊き出しに使う、米、野菜、その他の食料
 ★寝場所とか、医療パトロールで使う、毛布類
 ★衣類(成人男性用で、防寒着、セーター類、下着、靴下など)
 ★その他、石鹸、タオルなどの日常生活用品

越冬闘争の趣旨をよくご理解いただき、多くのみなさんの物資協力を、ここにお願いする次第です。よろしくお願いいたします。

【物資の送付先】
(〒557-0004)大阪市西成区萩之茶屋1-9-7
        第40回釜ヶ崎越冬闘争実行委員会(代表 山田 実)
    電話:06-6632-4273